2008年に雑誌原稿として書いたものですが、いま読み直してもあまり状況は変わっていないと思うので、こちらに紹介します。企業のイベント担当者向けの内容です。
なぜイベントなのか~第一のキーワードは「ニュース」です
ニュースとは「驚き」です。世の中には情報があふれています。人々は絶えず情報を選別しながら毎日を過ごしています。その人のアンテナにひっかからない情報は、その人にとって「存在しない」ことになります。そうした社会のなかで、その人のアンテナにキャッチされるものが「驚き」をもった「ニュース」です。ニュースとは驚きであり、驚きのないものはニュースとなりません。
これを企業のコミュニケーション活動にあてはめると、もはやテレビや新聞などのマス広告の多くはニュースとなりません。新製品の発表も、ただそれだけではニュースでは日々のあふれる情報であり、ニュースとはなりません。
しかしイベントは、その仕掛け次第によって、情報をニュース、驚きとして、社会に、狙いとすれるターゲットに提示することができます。
代表的なケースをみてみましょう。
日産自動車は、昨年12月に新型「NISSAN GT-R」を発売し、クルママニアのみならず、テレビの情報番組や一般新聞でも扱われるようなニュースとなりました。ニュースとなった理由は人気車種の5年ぶりの投入ということもありましたが、マスコミがこぞってニュースとして取り上げたのは発売前夜の新車披露イベントでした。
2008年3月号の『販促会議』(株式会社宣伝会議)はその模様を次のようにレポートしています。
(以下引用)日産自動車は、5年ぶりに市場投入するスーパーカー「NISSAN GT-R」の発売前日となる12月5日、「Tokyo Underground Night NISSAN GT-R × SHUTOKO YAMATE TUNNEL」と題したイベントを開催した。開催場所は、12月22日に開通した首都高速中央環状新宿線の山の手トンネル内。各界の著名人と報道陣合わせて約500名が出席し、開通前のトンネル内における発売前夜パーティーという前代未聞の演出の中で“伝説のスーパーカー”との呼び声の高いGT-Rを披露した。(以上引用)
まさにレポーターの驚き、興奮が伝わってくるような文面ですが、それを生み出したものは「前代未聞の演出」による「驚き」にほかなりません。
このようなマスコミがこぞってとりあげるニュースを生み出すことは容易ではありませんが、「イベントによって情報をニュースとして提示する」ことは、常に意識すべきイベント活用のポイントです。
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